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「圧力鍋はたしか不燃ごみに出せたはず」——電気圧力鍋を手にそう考えた方は、一度立ち止まってみてください。その記憶はおそらく、火にかけるタイプの圧力鍋のものです。ヒーターとマイコンを内蔵した電気圧力鍋は、多くの自治体で「調理器具」ではなく「コンセントを使う家電」として扱われ、分別の入口から変わってきます。この記事では、横浜市と名古屋市の公式情報を確認したうえで、電気圧力鍋の分別区分、粗大ごみになる境界線、内なべやパッキンといった部品ごとの出し方、そして捨てる前に検討したい売却・譲渡の選択肢までを整理しました。
電気圧力鍋と普通の圧力鍋、捨て方はどう違う?
まず押さえたいのは、同じ「圧力鍋」という名前でも、電気式かどうかで自治体の見る目が変わるという点です。火にかける圧力鍋は金属製の調理器具として、不燃ごみや金属類の区分で扱われるのが一般的です。一方、電気圧力鍋は電源コードでコンセントにつなぐ製品ですから、掃除機やアイロンと同じ「電気製品」の枠で判定されます。
興味深いのは名古屋市のルールです。名古屋市の粗大ごみには例外品の規定があり、「鍋(圧力鍋、中華鍋、ずん胴を除く。)」と明記されています(2026年7月1日更新の公式ページより)。つまりフライパンや普通の鍋は30センチ角を超えても粗大ごみ扱いにならず、素材に応じて可燃ごみ・不燃ごみに出せるのに対し、圧力鍋はこの例外から外されており、大きければ粗大ごみとして申し込む必要があるとされています。厚手の金属で重量があるため、一般の鍋と同列にはできないという趣旨がうかがえます。電気圧力鍋はさらに家電としての性格が加わるため、「鍋のつもり」で出すと区分を誤りやすい品目といえます。
電気圧力鍋の処分方法は主に5つ
電気圧力鍋の手放し方は、おおよそ次の5つに整理できます。
- 自治体の分別収集に出す:サイズ条件を満たせば、不燃ごみや小さな金属類などの区分で出せます。費用がかからない基本の方法です。
- 粗大ごみとして申し込む:基準サイズを超える場合はこちら。事前申込と手数料が要ります。
- 小型家電回収・店頭回収を利用する:本体は投入口サイズの関係で難しいことが多いものの、コードや付属品の資源化に役立ちます。
- 売る・譲る:動作品なら、リサイクルショップやフリマアプリ、自治体連携のリユースサービスという道があります。
- 不用品回収業者に依頼する:引越しなどで一度に処分したい場合の選択肢です。自治体の許可を持つ業者かどうかの確認が前提になります。
考え方は炊飯器の捨て方や電気ケトル・電気ポットの捨て方と共通していて、「サイズ」と「主な素材」で区分が決まるのが基本線です。以下、実際の自治体ルールを見ていきます。
横浜市の場合|金属30cm・プラ50cmの二段基準
横浜市の資源循環局は、炊飯器や電気ポットなどキッチン家電の出し方について、次の基準を示しています。
- 主な素材が金属:一番長い辺が30cm未満なら週1回の「小さな金属類」、30cm以上なら粗大ごみ
- 主な素材が金属以外(プラスチック製など):一番長い辺が50cm未満なら週2回の「燃やすごみ」、50cm以上なら粗大ごみ
電気圧力鍋にもこの考え方がそのまま当てはめられます。外装がステンレスのモデルと樹脂製のモデルがあるので、まず本体の主素材を確かめ、次にメジャーで一番長い辺を測る、という順番です。家庭用の2〜4L級なら幅・高さとも30cm前後の製品が多く、金属外装だと30cmの線をわずかに越えるかどうかが分かれ目になります。
なお横浜市の公式FAQには「炊飯器の内釜と内蓋は取り外して、30cm未満なら小さな金属類へ」という案内もあります。本体と内部の金属部品を分けて出すという発想は、電気圧力鍋の内なべにも応用できる公式の類例です。
粗大ごみに該当した場合は事前申込制で、品目ごとの手数料は横浜市粗大ごみインターネット受付の品目一覧、または粗大ごみ受付センター(電話0570-200-530/045-330-3953)で確認できるとされています。
名古屋市の場合|30cm角以下なら不燃ごみ
名古屋市では、「コンセントを使う小型の電気製品(充電式のものも含む)」は不燃ごみと定められています。公式ページの例示はアイロンですが、電気圧力鍋も同じくコンセントを使う家電です。出し方の要点は次のとおりです。
- 30センチ角以下:不燃ごみ。家庭用不燃ごみ用指定袋(10L・20L・45L)に入れ、収集日当日の朝8時(中区は7時)までに自宅前へ。収集は月1回
- 30センチ角超:粗大ごみ。手数料は大きさや種類により250円・500円・1000円・1500円の4段階で、月1回・事前申込制。申込はインターネットまたは粗大ごみ受付センター(電話052-950-2581)
不燃ごみが月1回しかない点は横浜市との大きな違いです。収集日を逃すと1か月待つことになるため、引越し前の処分はスケジュールから逆算しておきたいところです。また名古屋市は、西区・港区・守山区の「ジモティースポット名古屋」に持ち込めば、まだ使える家電を処理手数料なしで引き取ってもらえると案内しています。
内なべ・パッキン・付属品はどう分ける?
電気圧力鍋は本体のほかに部品が多い家電です。ばらして出す場合の目安を整理します。
- 内なべ:アルミやステンレスの金属製が主流です。横浜市なら30cm未満で「小さな金属類」、名古屋市なら不燃ごみが基本の受け皿になります。
- パッキン(ゴム・シリコーン):ふたの内側のリング状の部品で、燃やすごみ・可燃ごみ系の区分が一般的です。お住まいの区分表で確認してください。
- ガラス製のふた(スロークッカー兼用モデルなど):名古屋市はガラス・陶磁器類を不燃ごみとしています。割れないよう紙に包み、危険物である旨を表示すると安心です。
- 電源コード・計量カップ:コード類は小型家電回収の対象になり、横浜市はアダプタ等の部品やコード類をまとめて回収ボックスに出せると案内しています。
内釜と本体を分けるという流れは炊飯器の捨て方で解説した手順とほぼ同じなので、あわせて参考にしてください。
小型家電回収ボックスに本体は入る?
「無料で資源化できるなら」と小型家電回収ボックスを思い浮かべる方も多いはずです。ただし投入口のサイズを見ると、現実的なハードルが分かります。
- 横浜市:投入口は30cm×15cm。ここに入る長さ30cm未満の電気・電池で動く製品が対象です。
- 名古屋市:縦15cm以下・横40cm以下・奥行25cm以下に収まる小型家電が対象で、主な回収品目は携帯電話やカメラ、ドライヤーなどです。
どちらも高さ方向が15cmしかないため、円筒形で20cm以上の高さがある電気圧力鍋の本体は、まず投入できません。名古屋市も「回収ボックスをご利用できない場合は、分別区分に則り不燃ごみ・粗大ごみ等で出してください」と案内しています。本体は不燃ごみ・小さな金属類・粗大ごみのいずれか、ボックスは外したコードや付属品のために使う、と役割を分けて考えるのが実態に合っています。
まだ使えるなら「売る・譲る」も立派な選択肢
購入から年数が浅く問題なく動くなら、ごみにする前にリユースを検討する価値があります。名古屋市自身が「おいくら」「ジモティー」「メルカリ」といったサービスと連携し、手数料を払って処分する前のリユースを呼びかけているほどです。電気圧力鍋は時短調理の定番家電として中古市場でも一定の需要があり、アイリスオーヤマやティファール、インスタントポットなど知名度のあるメーカー品は買い手がつきやすい傾向があります。
譲渡や出品の際に気をつけたいのがパッキンの状態です。パッキンは消耗品で、長く使うとにおい移りや弾力の低下が起きやすい部品です。劣化したままだと圧力がかかりにくくなることもあるため、状態を写真と説明文で正直に伝え、可能ならメーカー純正の交換用パッキンの型番を添えると、受け取る側も安心できます。取扱説明書・計量カップ・蒸し台などの付属品がそろっているかどうかも、取引のしやすさを左右します。
処分前の準備と、業者に頼むときの注意
自治体収集に出す前に、内なべの水気と汚れを落とし、しっかり乾かしておきましょう。ふたを本体に軽く固定し、収集作業中に外れて散らばらないようにしておくと親切です。電源プラグを抜いてから時間を置き、本体が冷えた状態で作業することも基本です。
一度に大量の不用品を片付けたい場合は回収業者という手もありますが、名古屋市は「市の許可のない回収業者には粗大ごみなどの処分を頼まないで」と公式に注意喚起しています。無料回収をうたうアナウンス車両やチラシの中には、あとから高額請求や不法投棄につながる例が報告されているためです。依頼するなら、自治体の一般廃棄物収集運搬の許可を持つ業者かどうかを先に確かめてください。
電気圧力鍋の処分でよくある質問
Q. 結局、電気圧力鍋は何ごみですか? A. 自治体によって「不燃ごみ」「小さな金属類」「燃やすごみ(プラ外装・小型の場合)」などに分かれ、基準サイズを超えると粗大ごみになります。名古屋市は30cm角、横浜市は金属30cm・プラ50cmが目安とされています。
Q. パッキンだけ交換したいときは? A. 処分ではなくメーカーの純正部品を取り寄せるのが安全です。型番違いのパッキンは密閉不良の原因になり得ます。
Q. 電池は入っていませんか? A. 多くの電気圧力鍋はコンセント式で充電池を内蔵しませんが、製品によって仕様は異なります。取扱説明書で電池内蔵の有無を確かめ、内蔵型なら自治体の案内に従って電池を分けてください。
まとめ|測る・素材を見る・自治体ページで確かめる
電気圧力鍋の処分は、①一番長い辺(名古屋市なら30cm角)を測る、②本体の主素材が金属か樹脂かを見る、③お住まいの自治体の分別ページで区分と収集日を確かめる、の3ステップで迷いがなくなります。普通の圧力鍋とは扱いが異なること、内なべやパッキンは分けて出せること、回収ボックスは付属品向きであることを押さえておけば大丈夫です。同じ加熱調理家電でもホットプレートの捨て方は平たい形状ゆえの注意点があるので、キッチンの片付けをまとめて進める方はそちらもどうぞ。
家財をまとめて処分したいときは、こちらも参考にしてください。
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