※当ページには広告(アフィリエイトリンク)が含まれます。掲載しているサービスは編集部が独自に選定・調査したもので、リンク経由でのご利用により当サイトは紹介料を受け取る場合があります。料金やサービス内容は2026年5月時点の情報です。
使いかけの殺虫剤、出が悪くなった制汗スプレー、キャンプで余ったカセットボンベ——気づくと家のあちこちにたまっているのがスプレー缶とカセットボンベです。やっかいなのは、中身が残ったまま捨てると引火・破裂のおそれがあること。さらに「穴を開けるべきか」をめぐっては、自治体ごとに案内が分かれていて迷いがちです。この記事では、中身の安全な使い切り方、穴あけの最新の考え方、自治体別の分別、そして使い切れないときの対処までを、公的機関と自治体の公式情報をもとに整理します。
スプレー缶・カセットボンベは「使い切ってから」が大前提
まず押さえたいのは、中身を使い切ってから出すのが処分の出発点だということです。スプレー缶やカセットボンベの噴射ガスには、LPガスやDME(ジメチルエーテル)といった可燃性ガスが使われていることが多く、中身が残った状態では引火・破裂の危険がついて回ります。
製品評価技術基盤機構(NITE)によると、2013年度から2018年度までにNITEへ報告されたスプレー缶の事故は27件あり、そのうち22件が火災、重傷3人・軽傷12人の人的被害が出ています。多くは「廃棄しようとガス抜きをした際に、残ったガスが噴き出して近くの火に引火した」というものでした。だからこそ、捨てる前のひと手間——中身を出し切ることが何より大切になります。
中身の安全な使い切り方(スプレー缶とカセットボンベで違う)
「使い切る」と言っても、スプレー缶とカセットボンベでやり方が少し異なります。
スプレー缶の場合
火の気のない屋外の風通しのよい場所で、スプレーボタンを押して中身を出し切ります。「シューッ」という音がしなくなれば、ガスもほぼ抜けた合図です。最近は、最後にガスだけを抜けるガス抜きキャップが付いた製品も増えているので、付いていれば説明に沿って使うと安全です。屋内でのガス抜きは、ガスが床付近にたまって引火するおそれがあるため避けてください。
カセットボンベの場合
カセットボンベには、スプレー缶のようなガス抜き機構が付いていないものが多く、最後まで使い切るのが基本です。カセットコンロにセットして使い切るか、缶を軽く振って「シャカシャカ」「チャプチャプ」という液体の音がしないことを確かめます。音がするうちは、まだ中身(液化ガス)が残っているサインです。
なお、ひとくちにガス缶といっても、家庭のカセットコンロで使うCB缶(カセットボンベ)と、登山やキャンプで使うOD缶(アウトドア用ガス缶)では扱いが分かれます。OD缶も中身を使い切るのは同じですが、メーカーやアウトドア用品店が回収を案内している場合があるため、購入店やメーカーの案内も確認してみてください。
「穴あけ」は必要?——自治体で割れる最新事情
かつては「捨てる前に穴を開ける」のが一般的でしたが、いまは自治体によって案内が分かれています。これがいちばん迷うポイントです。
- 穴あけ不要とする自治体:横浜市は公式の案内で、中身を使い切って透明・半透明の袋に入れ、「スプレー缶」の収集日に出すよう示しており、穴を開ける必要はないとしています。世田谷区など、穴あけを求めない自治体は増えています。
- 穴あけを案内する自治体:一方で、中身を出し切ったうえで穴を開けるよう案内している自治体もあります。
判断の手がかりになるのが、NITEの注意喚起です。NITEは、ガス抜き器で穴を開ける際に残ったガスが噴出して引火する事故が起きているとして、穴あけ作業そのもののリスクに注意を促しています。つまり、穴あけは「やれば安全」ではなく、やり方を誤るとかえって危険になり得ます。
かつて穴あけが推奨されたのは、中身が残った缶が収集車の中で破裂するのを防ぐためでした。しかし、家庭での穴あけ作業中の引火事故が問題になったこと、そして中身を出し切る方法が広まったことで、近年は「穴を開けずに、使い切ってから出す」方向へ切り替える自治体が増えています。袋を透明にして中身を見えるようにし、収集側が安全を確認できるようにする運用も、この流れの一つです。住んでいる地域がどちらの方針かを、まず確認するのが出発点になります。
ライターやチャッカマンも、ガスが残ると収集車火災につながる同じ仲間です。ライター・チャッカマンの捨て方も参考にしてください。
結論として、お住まいの自治体のルールに従うことがいちばんです。穴あけ不要の地域なら、無理に開けない方が安全です。穴を開ける場合も、火の気のない屋外で、ガスを十分に抜いてから行ってください。
何ごみで出す?——自治体別の分別区分
分別の区分も自治体でかなり差があります。代表的なパターンは次のとおりです。
- スプレー缶専用の収集:横浜市のように「スプレー缶」として、燃やすごみと同じ日にまとめて出す区分。
- 有害ごみ・危険ごみ:電池やライターなどと同じ「有害(危険)ごみ」として扱う自治体。
- 不燃ごみ・燃えないごみ:中身を使い切ったうえで、不燃ごみに出す自治体。
たとえば同じスプレー缶でも、横浜市は「スプレー缶」専用の収集、神戸市や長野市、札幌市などはそれぞれの分別区分で案内しており、呼び方も「有害ごみ」「危険ごみ」「資源」などに分かれます。隣の市と違うこともめずらしくないので、引っ越し直後はとくに新しい自治体のルールを調べ直すと取りこぼしを防げます。
共通するのは、他のごみと混ぜず、透明または半透明の袋に分けて出すことを求める自治体が多い点です。収集する人が中身を確認しやすくし、収集車内での発火を防ぐためです。出す前に「スプレー缶」「カセットボンベ」で自分の市区町村のごみ分別ページを調べ、区分と袋の指定を確認しておきましょう。
中身が使い切れない・出せないときの対処
「ボタンが詰まって出ない」「錆びていて操作できない」など、中身を使い切れないケースもあります。無理にこじ開けるのは危険なので、次のように対応します。
- 「中身あり」と表示して出す:自治体によっては、袋や缶に「中身あり」と書いた貼り紙を付けて出すよう案内しています。収集側が安全に扱うための配慮です。
- 自治体の窓口に相談する:横浜市では、中身が出せなくなったものは区の資源循環局事務所に相談するよう案内しています。地域の窓口に問い合わせると安心です。
- 不用品回収・危険物対応の業者に相談する:大量にある、種類が分からないといった場合は、危険物の取り扱いに対応した業者に相談する方法もあります。
やってはいけない捨て方
事故の多くは、ちょっとした油断から起きています。次のような捨て方は避けてください。
- 屋内や換気の悪い場所でガス抜きをする:漏れたガスが床付近にたまり、給湯器やコンロの火に引火するおそれがあります。
- 火の気のそばで穴を開ける:残ガスが噴き出し、近くの火に引火する典型的な事故パターンです。
- 中身が残ったまま燃えるごみに混ぜる:収集車の中で圧縮され、破裂・発火につながります。
- 大量のスプレー缶を一度にまとめて噴射する:周囲のガス濃度が高まり危険です。少量ずつ、屋外で行いましょう。
缶が熱を持つ場所(車内や直射日光の当たる場所、コンロのそば)に放置するのも避けてください。中身が残った缶は、高温で内圧が上がって破裂することがあります。
スプレー缶・カセットボンベの事故データ
「少しくらい中身が残っていても大丈夫だろう」と思われがちですが、実際には事故が起きています。前述のとおりNITEには、2013年度から2018年度の6年間で27件のスプレー缶事故が報告され、そのうち22件が火災、重傷3人・軽傷12人という人的被害が出ています。
噴射ガスにLPガスやDMEなどの可燃性ガスが使われていること、そして「もう空だろう」と思った缶にも微量のガスが残っていることが、事故の背景にあります。スプレー缶やカセットボンベは、日用品でありながら家庭にある身近な危険物だと意識して扱うと、こうした事故を防ぎやすくなります。
事故は廃棄時だけでなく、保管中にも起きます。中身が残った缶を真夏の車内や暖房器具のそばに置くと、内圧が上がって破裂することがあります。使いかけの缶ほど、高温になる場所を避けて保管してください。
大量に出たとき・引っ越しや大掃除でまとめて処分するコツ
引っ越しや大掃除では、古い殺虫剤や使いかけのスプレーがまとめて出てくることがあります。量が多いときほど、次の順番で進めると安全です。
- まず中身が残っているかを1本ずつ確認し、屋外で使い切る・ガスを抜く。
- 自治体の区分(スプレー缶・有害ごみ・不燃ごみなど)ごとに分け、透明袋にまとめる。
- 収集日に合わせて、他のごみと分けて出す。
灯油やガソリンなど、ほかにも「ごみに出せない危険物」が一緒に出ることもあります。灯油やポリタンクの処分方法や、消火器の処分方法もあわせて確認しておくと、片づけ当日に慌てずに済みます。カセットコンロ本体やガス機器を手放すなら、ガスコンロ・ガステーブルの処分方法も参考になります。家電や家具とまとめて片づけたいときは、回収サービスの利用も選択肢になります。
スプレー缶・カセットボンベの処分でよくある質問
Q. 穴あけ器を持っていません。開けないと捨てられませんか?
お住まいの自治体が穴あけ不要としているなら、開ける必要はありません。横浜市のように穴あけを求めない地域も増えています。まず分別ルールを確認してください。
Q. 錆びて中身が出せない缶はどうすればいいですか?
無理にこじ開けず、「中身あり」と表示して自治体のルールに沿って出すか、区の窓口に相談してください。
Q. 制汗スプレーやヘアスプレーも同じ扱いですか?
はい。エアゾール製品はスプレー缶として、中身を使い切ってから自治体の区分で出します。可燃性ガスを含むものが多いため、扱いは同じと考えてください。
Q. カセットコンロのボンベが何本も残っています。まとめて捨てられますか?
1本ずつ使い切る、または振って音がしないことを確認してから、透明袋にまとめて出します。中身が残ったまま大量に出すのは避けてください。
Q. 缶が膨らんでいます。そのまま捨てて大丈夫ですか?
膨らんだ缶は内圧が高まっている可能性があり、穴あけや圧縮は危険です。火の気のない涼しい場所に移し、自治体の窓口に出し方を相談してください。
まとめ:使い切り→自治体ルールに沿って分別、が安全の近道
スプレー缶とカセットボンベは、家庭にある身近な危険物です。処分の基本は、火の気のない屋外で中身を使い切る→自治体の区分(スプレー缶・有害ごみ・不燃ごみなど)に沿って、透明袋に分けて出すこと。穴あけは自治体で扱いが分かれており、横浜市のように不要とする地域では無理に開けない方が安全です。中身が出せないものは「中身あり」と表示するか、自治体の窓口に相談してください。
引っ越しや大掃除で危険物がまとめて出るときは、灯油や消火器などと一緒に、片づけの早い段階で処理しておくと安心です。家財をまとめて手放したいときは、回収サービスを利用するのも一つの方法です。
家財をまとめて処分したいときは、こちらも参考にしてください。
関東で他の不用品とまとめて回収したいなら
アールクリーニング(FireWorks)は東京・埼玉・神奈川・千葉の1都3県対応・最短当日の出張回収で、積み放題プランあり。エアコンは取り外しの対応可否・料金を出張見積もりで確認してください。関東以外のエリアは、家電量販店や指定引取場所のルートを検討しましょう。料金は相見積もりで比べるのがおすすめです。
▶ 無料見積もりを見る