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テレビを買い替えてレコーダーをつなぎ直したら、テレビ台の裏から正体不明のケーブルが5本も出てきた——。HDMIケーブルにAVケーブル、アンテナケーブル。1本ずつは小さいのに、いざ捨てようとすると分別区分がはっきりせず、結局そのまま引き出しへ戻してしまいがちな品目です。この記事では、横浜市と名古屋市の公式ルールを具体例として取り上げながら、HDMIケーブルをはじめとする映像ケーブル類の捨て方、束ね方のコツ、「売れるかどうか」の見極めまでを整理します。
HDMIケーブルは「燃やすごみか不燃ごみか」が自治体で割れる代表品目
HDMIケーブルの構造は、銅の芯線を樹脂やビニールの被覆で包み、両端に金属の端子(コネクタ)を付けたものです。つまり「プラスチックと金属の複合製品」であり、被覆のプラスチックを主体とみるか、芯線と端子の金属を主体とみるかで、自治体ごとに分別の判断が分かれます。
実際、後述するように横浜市では燃やすごみとして出せると案内されている一方、名古屋市では不燃ごみの区分に入ります。同じ1本のケーブルでも、住む街が変われば出し方が正反対になるわけです。全国共通の正解はないため、まず「自分の自治体の分別辞典で確認する」ことが出発点になります。
もうひとつの受け皿が小型家電回収ボックスです。ケーブル類は小型家電の付属品として回収対象に含まれることが多く、区分に迷うなら資源回収ルートに乗せてしまうのが早道とされています。
横浜市の場合:燃やすごみでも出せて、小型家電回収ボックスも使える
横浜市資源循環局の公式ページ(最終更新2025年11月27日)によると、市内の小型家電回収ボックスは「投入口(30cm×15cm)に入る長さ30cm未満の、電気・電池で動作する製品」を回収対象としています。そして注意事項の中に「アダプタ等の小型家電の部品やコード類はまとめて出すことができます」と明記されており、HDMIケーブルやAVケーブルなどのコード類は、束ねてボックスに入れられる扱いです。
回収ボックスは市庁舎や各区の総合庁舎、資源循環局の収集事務所、焼却工場(保土ケ谷工場を除く)のほか、市内のイオンやイトーヨーカドーなど一部の大型店の店頭にも設置されています(利用は各施設の営業時間内)。袋に入れずそのまま投入すること、一度入れた製品は返却できないことも公式に案内されています。
一方、家庭ごみとして出す場合について、横浜市の公式FAQでは「素材・大きさごとに『燃やすごみ』や『小さな金属類』などに分別してください」とされています。ビニールや樹脂の被覆が主体の電気コード類は、市のごみ分別辞典で燃やすごみと案内されているため、回収ボックスまで持って行くのが難しいときは、燃やすごみの収集日に出せる運用です。プラスチック主体の製品を高温処理できる焼却体制を持つ横浜市ならではの区分といえます。
名古屋市の場合:不燃ごみが基本、回収ボックスなら「ケーブル」名指しで対象
名古屋市の公式ページ「小型家電・充電式家電のリサイクル」(更新日2026年5月8日)では、回収ボックスに入る大きさ、すなわち縦15cm以下・横40cm以下・奥行25cm以下の小型家電を拠点回収しています。主な回収品目には映像用機器(DVD・ブルーレイディスクプレーヤー、ビデオデッキ等)とともに「これらの付属品(リモコン、アダプター、ケーブル、充電器等)」が挙げられており、ケーブルは名指しで回収対象に含まれています。回収拠点は総合スーパーや区役所、環境事業所などです。
回収ボックスを利用できない場合は「分別区分に則り不燃ごみ・粗大ごみ等で出してください」というのが市の案内です。名古屋市の不燃ごみ(更新日2026年4月1日)は、金属製品やコンセントを使う小型の電気製品などが対象で、収集は月1回。家庭用不燃ごみ用の指定袋(10L・20L・45L)に入れ、収集日当日の朝8時(中区は7時)までに自宅前へ出します。30cm角を超えるものは粗大ごみ扱いになりますが、ケーブル類は束ねれば指定袋に収まるため、通常は不燃ごみの範囲で処分できます。
捨てる前に知りたい、ケーブルの中身は銅資源
ケーブル類を小型家電回収ルートに乗せる意義は、芯線に使われている銅にあります。名古屋市の公式ページには、回収した小型家電を認定事業者に引き渡し、鉄・アルミニウム・銅・貴金属等をリサイクルすると明記されています。ごみとして焼却・埋立されれば失われる金属が、回収ボックス経由なら資源として循環するわけです。
名古屋市ではさらに、2026年9月開幕のアジア競技大会・アジアパラ競技大会(愛知・名古屋)のメダル製造に、小型家電由来のリサイクル素材を活用する「リサイクルメダルプロジェクト」が実施されています(実施期間は令和7年4月から令和8年7月まで)。引き出しに眠っていたケーブルの銅が、大会メダルの一部になる可能性もあるという、処分のタイミングとしては面白い時期です。手間が変わらないなら、回収ボックスを選ぶ価値はあるとされています。
AVケーブル・アンテナケーブル・変換アダプタはどう扱う?
映像まわりのケーブルはHDMIだけではありません。赤白黄のRCA端子のAVケーブル、テレビとアンテナ端子をつなぐ同軸のアンテナケーブル、光デジタルケーブル、DisplayPortやDVIといったPC系の映像ケーブルも、構造は「銅線+樹脂被覆+金属端子」で共通しており、自治体の分別上は同じ「コード類・ケーブル類」として扱われるのが一般的です。横浜市の「コード類はまとめて出すことができます」、名古屋市の「付属品(ケーブル等)」という案内は、これらにも当てはまる書きぶりになっています。
注意したいのは、ケーブルと一体で処分しがちな周辺機器です。ACアダプタや電源まわりは電源タップ・延長コードの捨て方で解説しているとおり自治体区分の確認が要る品目ですし、HDMI切替器やドッキングステーションのような小さな機器類はUSBハブの捨て方と同じ小型家電の扱いになります。またテレビ本体は家電リサイクル法の対象で、小型家電回収ボックスには入れられません(名古屋市公式に明記)。ケーブルと本体をひとまとめの袋でごみに出す、という処分方法は避けたいところです。
束ねて出すときの結束・長さのコツ
ケーブル類を出すときの実務的なポイントは「暴れないように束ねる」ことに尽きます。横浜市のボックスは投入口が30cm×15cmで長さ30cm未満が目安、名古屋市のボックスは縦15cm×横40cm×奥行25cm以下ですから、長いケーブルはそのままでは入りません。8の字を描くように巻いてから輪ゴムや結束バンド、ビニールタイでまとめると、投入口サイズに収まりやすくなります。5mを超えるような長尺のアンテナケーブルも、巻けば直径20cm程度の束になります。
短く切断してから捨てる方法を紹介する記事も見かけますが、両市の公式案内に切断を求める記述は見当たりません。むしろ切り口から銅線がむき出しになり、収集作業や自分の手を傷つけるおそれがあるため、切らずに束ねるほうが無難とされています。なお横浜市の回収ボックスは「袋に入れず投入」、名古屋市の不燃ごみは「指定袋に入れる」と、袋の扱いが正反対な点も間違えやすいので、出す直前にもう一度確認しておくと安心です。
売れるHDMIケーブルと売れないケーブルの分かれ目は「規格の世代」
まだ使えるHDMIケーブルなら、捨てる前に売却や譲渡も選択肢に入ります。見極めの軸になるのが規格の世代です。HDMI 2.1に対応する「ウルトラハイスピード」認証品(伝送帯域48Gbps、8Kや4K/120Hz向け)は、PS5などの現行ゲーム機や新しいテレビで需要が続いているため、フリマアプリやリサイクルショップで値がつきやすいとされています。HDMI 2.0世代の「プレミアムハイスピード」(18Gbps、4K/60Hz向け)も、状態とブランド次第で売れる余地があります。
一方、フルHD時代のスタンダード・ハイスピード世代や、機器に同梱されていた型番不明の細いケーブルは、中古市場でほとんど値がつかないのが実情のようです。世代はケーブル本体の印字やパッケージの認証ラベルで確認できます。未開封でラベルが残っていれば査定は上がりやすいとされる一方、送料や手間を考えると、旧世代品は無理に売らず回収ボックスで資源に回すほうが合理的なケースが多いでしょう。
テレビ・レコーダー買い替え時にまとめて処分するなら
ケーブル類の処分がまとまって発生するのは、テレビやレコーダーの買い替え時です。このときは品目ごとに処分ルートが分かれます。テレビは家電リサイクル法の対象として販売店等での引き取り、レコーダーやチューナーは小型家電回収ボックス(名古屋市の回収品目に映像用機器として明記)、そしてケーブル類は本記事のとおり、という整理です。
引っ越しや実家の片付けで、ケーブルどころか配線グッズや周辺機器が箱単位で出てくる場合は、リユースという選択肢もあります。名古屋市では西区・港区・守山区に「ジモティースポット名古屋」が開設されており、まだ使える不用品を処理手数料なしで引き取ってもらえます。家具や家電を含めて一度に片付けたい局面では、不用品回収業者にまとめて依頼する方法もありますが、ケーブル数本のためだけに依頼するとかえって割高になるため、あくまで大量処分の際の選択肢と考えるのがよいでしょう。
HDMIケーブルの処分でよくある質問
Q. 断線した壊れたケーブルでも回収ボックスに入れてよい? A. 回収の目的は動作品の再利用ではなく素材(銅など)の回収なので、断線品や被覆の破れたものも対象とされています。
Q. 何本もまとめて1つの束にして出してよい? A. 横浜市は「コード類はまとめて出すことができます」と公式に案内しています。名古屋市もボックスの寸法内であれば複数本を束ねて問題ない書きぶりです。ほどけないように結束してから投入してください。
Q. 会社やお店で使っていたケーブルも同じように出せる? A. 事業所から出るものは家庭ごみの集積場所にも回収ボックスにも出せないと横浜市FAQに明記されています。事業系は産業廃棄物・専門業者のルートで処分する必要があります。
まとめ:迷ったら回収ボックス、出すなら自治体区分を確認
HDMIケーブル・映像ケーブルの処分は、「燃やすごみ(横浜市の例)」「不燃ごみ(名古屋市の例)」と自治体で区分が割れる一方、小型家電回収ボックスならどちらの市でも受け入れ対象という構図でした。長さと投入口のサイズに合わせて束ね、袋の扱い(横浜は袋なし、名古屋の不燃ごみは指定袋)にだけ気をつければ、処分自体は難しくありません。現行規格のケーブルは売却も視野に、旧世代品は銅資源として回収ルートへ。テレビ台の裏の「謎のケーブル」を、この機会に整理してみてください。同じ配線まわりではLANケーブルの捨て方も併せてどうぞ。
家財をまとめて処分したいときは、こちらも参考にしてください。
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